修学旅行2日目
修学旅行2日目。天候は曇り。気温は26度。
本日のB隊の日程は通常コースと板門店コースに分かれて行われます。内容は以下の通りです。
●通常コース
午前 教育文化会館(ホテル) → 自由の橋 → 統一展望台
午後 昼食 ビビンバ → 戦争記念館 → NANTA鑑賞 → 教育文化会館(ホテル)
●板門店コース
午前 教育文化会館(ホテル) → 板門店ツアー
午後 昼食 ビビンバ → 徳寿宮 → NANTA鑑賞 → 教育文化会館(ホテル)
まずは普通コースの様子から見ていきたいと思います。
本日最初の観光地は自由の橋です。
朝鮮半島では、1950年6月25日~1953年7月27日まで朝鮮戦争が行われていました。しかし、1953年7月27日に休戦協定が締結されると、南側にいた12,773名もの捕虜がこの橋を渡り、完全に自由の身になることができました。そのため、この橋は「自由の橋」と呼ばれています。
しかし現在では、朝鮮半島に住む人々は南北に分断されているため、北と南を自由に行き来をすることはできません。「自由の橋」は、今では北と南を分断する”不自由な橋”になっています。遠く北へと続く橋を見つめる生徒たち。
朝鮮半島で生きる同民族が、あるとき分断し敵対することになりました。本当の意味で「自由な橋」と呼べる日が来ることを願うばかりです。
次に訪れたのは、統一展望台です。
ここは首都ソウルから車で約1時間ほどのところにある、南北に分断された北の地の風景を眺められる場所です。
統一展望台は、漢江(ハンガン)と臨津江(イムジンガン)の二つの川が合流する地点の韓国側に建てられた建物になります。北朝鮮まで約3キロメートルの位置。もう川の向こうは北の地、つまり、北朝鮮になります。
この統一展望台に行く道中、相手の国の者が侵入しないよう鉄線が何重にも張られているのを見ました。そこには銃を持った兵隊の姿もあります。ここではただならぬ緊張感が漂っていました。
統一展望台に到着すると、まず、北朝鮮に関して建物や文化等の説明のビデオを鑑賞しました。その後展望台へと昇り、遥か川の向こう岸にある北朝鮮の地を眺めます。
川の向こう側は北朝鮮です 何重にも設置されている鉄線
ここでは、人々の生活や教育、政治など北朝鮮に関して知ることができる資料が展示されています。普段ニュースで知ることのない北朝鮮の姿を学ぶことができました。
午後は戦争記念館に参りました。ここでは、朝鮮半島の戦争史に関して学ぶことになります。
3万5000坪の広い敷地には、朝鮮半島の戦争史を見ることができる展示室、模型、緑地などがあります。実際の兵器が展示されたり、人形によって実際の場面が再現されたりしています。
展示物の説明文はハングル語で書かれていますが、生徒たちは展示物をひとつひとつ興味深く眺めていました。
戦争記念館 展示物の戦車
避難する人々を表現しています
次に、板門店に行った生徒たちの様子を紹介します。
生徒たちはロッテホテルから板門店コース専用のバスに乗り、板門店へと出発しました。
ここではガイドの指示に従うことが何よりも重要になります。
軍事境界線上に位置している板門店は、現在も継続中で、かつ停戦中である朝鮮戦争の南北の現状を肌で感じられるところです。ここへ見学に行った生徒たちは、普段自分たちの身近にない「戦争はどういうことなのか」ということを感じ取れたのではないでしょうか。
板門店 兵士たちが立ち並ぶ 徳寿館の外観
板門店コースの生徒が次に行ったのは徳寿宮(トクスグン)です。ここは、もとは王族の邸宅でしたが、
文禄の役で景福宮が焼失した際、一時的に正宮として使用された建物です。また、大韓帝国成立の公布の場でもあります。東洋と西洋が融合した豪華な作りです。
さて、普通コースと板門店コースの生徒が合流して鑑賞したのが、韓国を代表する打楽器パフォーマンスショーNANTAです。
結婚式場の厨房を舞台に、フライパンや包丁などあらゆる道具を使って乱打(ナンタ)が繰り広げられます。世界20カ国以上で公演されたこのショーは、言葉が通じなくても楽しめます。観客参加型のショーで、本校の生徒2名が舞台に上がり、キャストの方々と一緒に乱打(ナンタ)を体験しました。
NANTAの劇場 日本人のお客さんもいました
生徒たちはみんなで同じ鍋を囲みながら、楽しそうに食事をしていました。
食事のあとは、昨日も行われた有志によるものまね大会が開催されました。笑いに溢れ、とても良い雰囲気を作ってくれました。
明日の夕食の際はどのようなパフォーマンスをしてくれるのでしょうか。乞うご期待!
盛り上がる食事の場 熱々の海鮮鍋
今日は朝鮮戦争をもとに、あらゆる施設に行って参りました。
普段はあまり実感することのない戦争を身近にし、生徒一人一人が大切な何かを感じてくれたのではないかと思います。
日常で体験できないこと、感じることができないことを知るのも修学旅行の良さのひとつです。
さて、明日は生徒が修学旅行で楽しみのひとつとしている、ソウル市内班別研修が行われます。
南大門、東大門、明洞など、各班があらかじめ計画した地へ行きます。そこでは、韓国で日本語を学んでいる学生さんが生徒のガイドをしてくださいます。
今日は現地のガイドやドライバーの方々に「アンニョンハセヨ。」「カムサハムニダ。」と積極的に韓国語で挨拶をする生徒の姿が多数見受けられました。異国の地での出会いを通して、多くのことを得てほしいです。